深場には、ダイバーの好奇心をくすぐる光景があります。
「あともう少しだけ深く、長く…」と思うダイバーも多いはず。
では、スポーツダイビングでの最大深度はご存じですか?
正解は深度40mです。減圧症やガス消費など様々な面でリスクが高くなるため、制限を超えたダイビングは禁止されています。
仮に、スポーツダイビングで、空気のシリンダー1本で深度45mまで潜るとどんなことが起こる可能性があるでしょうか?
NDLは約8分間。まさに「行って帰ってくる」ダイビングであり、生物探索や沈船探検、ましてやじっくり撮影をする時間の余裕はなかなかないでしょう。
また、器材トラブルが起きたり楽しむことに夢中になったりして、NDLを超えてしまった場合は、ダイブコンピュータの指示に従って緊急減圧を行う必要があります。
もし緊急減圧中にシリンダーの残圧が少なくなったら…?
このように考えると、スポーツダイビングで制限を超えて深く潜ることはリスクが高く、「楽しいダイビング」とは言い難いです。
※NDL…緊急減圧を必要とせず直接浮上できる、その深度で滞在できるタイムリミット。
テクニカルダイビングという手段
テクニカルダイビングであれば、不安で冷や汗をかきながら潜る必要はなく、安全性を保って余裕を持ちながら楽しむことができます。スポーツダイビングではリスクの高いダイビングを、テクニカルダイビングではリスクを減らして楽しむことができます。
なぜなら、想定外を想定内にするようなトレーニングを行っているからです。トラブルが発生しても水中で適切に解決できるようになります。
「テクニカルダイビングって難しそう。私にもできるだろうか?」
こんな疑問を持つダイバーもいるかもしれません。
スキルトレーニングは裏切りません。
もちろん簡単ではありませんが、ある程度の適性があれば、トレーニングを重ねていくことでできるようになります。
安全のためにテクニカルダイビングに必要なことをきちんと教えてくれるTDIインストラクターのもとで始めることをおすすめします。
では、テクニカルダイビングを始めてみましょう。ディープダイビングへの道のりはこちら!
- イントロテックコース
- ナイトロックスコース
- ADナイトロックスコース
- 減圧手順コース
イントロテックコース
まずは様々なテクニカルコースの入門である、イントロテックコースを受講してみましょう。
イントロテックコースを修了することで、ダイビング内容がトレーニング内容と同様であり、活動地域と環境条件がトレーニング環境と同様であればテクニカル器材を使用したダイビングが可能になります。
テクニカルダイビングの基礎となる考え方やダイブプランニングを学び、水中スキルを発展させていきます。高度な中性浮力や適切なトリム、ガスマネジメントについて知ることは、テクニカルだけではなくスポーツダイビングでも役に立ちます。
・トレーニング時の器材、装備
基本はバックマウントダブルの装備について学びますが、スポーツダイビングの装備で受講することもできます。
イントロテック | TDIテクニカルダイビングコース | コース | SDI / TDI / ERDI / PFI /First Response 日本サイト- ダイビング教育機関/指導団体・Cカード
https://www.sditdierdi.jp/courses/tdi/tdi-intec.html
TDIイントロテックコースは、コントロールされた楽しい学習環境の中で、ダイブプランニングや水中スキルを改善し、既存のギアコンフィギュレーションを合理化するなどして、レクリエーション...
ナイトロックスコース
ディープダイビングを目指す最初のコースとして、ナイトロックスがあります。
最大深度40mまでのNDL範囲内のダイビングで、酸素21~40%のナイトロックスガスが使用可能になります。
ボトムタイムを延長し、窒素の蓄積によるリスクを軽減します。
TDIのナイトロックスコースは内容が充実しており、物理的、生理学的に深く学ぶことが可能です。
こちらのコースを修了すると、ADナイトロックスコースと減圧手順コースを受講できます。
・トレーニング時の器材、装備
スポーツダイビングの装備で受講することができます。
https://www.sditdierdi.jp/courses/tdi/tdi-nx.html
TDIナイトロックスダイバーコースは、ノンストップダイビングの範囲でダイビングを楽しむダイバーが、エンリッチドエアーナイトロックスを呼吸ガスとして使用することについて学ぶエントリー...
ADナイトロックスコース
酸素21~100%の高濃度ナイトロックスガスを、最大深度40mまでの減圧停止を必要としないダイビングで使用可能になります。
減圧ダイビングはできませんが、ボトムで空気、浅場で高濃度ナイトロックスを使用することで窒素の排出を加速させることができます。
ADナイトロックスは、次に紹介する減圧手順ダイバーコースと一緒に受講することが多いです。
・トレーニング時の器材、装備
おすすめはダブルシリンダーですが、シングルでも可能です。
(例)
バックマウントのダブルシリンダー+サイドに高濃度ナイトロックスシリンダー
バックマウントのシングルシリンダー+空気の入ったポニーボトル+高濃度ナイトロックスシリンダー
※「減圧」…全てのダイビングにおいて、ダイバーは浮上スピードを守るという方法で減圧を行っています。「減圧ダイビング」は、計画的で段階的な減圧停止を必要とするダイビングのことです。
※ADナイトロックスにはこんなメリットも!
コースを修了することで、純酸素の使用が可能です。
ナイトロックスの充填施設が無いような環境でも、純酸素で減圧症のリスクを軽減しながら潜ることができます。
過去に減圧症に罹ったことのある方にもおすすめです。
https://www.sditdierdi.jp/courses/tdi/tdi-adnx.html
ダイビングの時間を伸ばしたいですか?TDIアドバンストナイトロックスコースは、段階式減圧を必要としないダイビングで、EAN21%〜EAN100%までのエンリッチドエアーナイトロックスを現在の認...
減圧手順コース
最大深度45mの計画的で段階的な減圧ダイビングができるようになるコースです。
そのために、ガス管理や時間管理、トラブルの際のバックアップなどを含めた、計画潜水ができるようにトレーニングを行います。
深場での潜水時間を長くしたい方、減圧理論に興味のある方におすすめです。
ADナイトロックスコースを受講せずに減圧手順コースのみを修了することもできますが、その場合は高濃度ナイトロックスを使うよりも減圧に時間がかかります。
・トレーニング時の器材、装備
必ずダブルシリンダーの装備が必要です。
※コース修了後、ダイビングの内容によってはシングルタンクで減圧ダイビングをすることが可能です。
https://www.sditdierdi.jp/courses/tdi/tdi-deco.html
ノンストップリミット(減圧停止不要限界)がダイビングを制限する要因にはなっていませんか?また、ダイビングを楽しんでいる中で自分が思っているよりも早く浮上しなければならない、という...
最後に
今回のブログで紹介したコースです。修了することで、深度45mまで安心してエレガントに潜ることができます。
・イントロテックコース
・ナイトロックスコース
・ADナイトロックスコース
・減圧手順コース
TDIは最大深度100mまでのディープダイビングコースを提供しています。
より深く水中を探索したい方にはエクステンディッドレンジコースやヘリトロックスコースがあります。
ぜひ私たち教育機関や各ファシリティにお問い合わせください。
ファシリティ | SDI / TDI / ERDI / PFI /First Response 日本サイト- ダイビング教育機関/指導団体・Cカード
https://www.sditdierdi.jp/facility/field/coursesInfo/tdi/
SDI / TDI / ERDI は、 ダイビング指導団体のグループとして、世界で最も大きなダイビング認定機関です。Cカードの種類の豊富さ、インストラクターのトレーニングの質、どれも最高水準のダイ...
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